夕方、恋人(彼氏とは別の)から電話。
これからうちの仕事場に遊びに来るという。
久しぶりに会うので、仕事もそこそこに切り上げ、
仕事関係者との飲み会も断り、いそいそと2人で飲みに
出かける。
できることなら遅くまで一緒にいたかったけど、
「今日は泊まりは無理」という彼の事情で帰ることに。
私は、彼氏の家に行く。
もしも、別の恋人の存在を彼氏が知ったら、どんな反応を
するんだろうなーと色々想像してたら怖くなってしまった。
もう、どちらとの関係も長いので、ついつい気を
抜きがちだが、ちゃんと証拠は消さないとな。と思う。

 歓楽通り


パトリス・ルコントの最新作。
期待しすぎたせいか、思っていたよりは良くない。
とても「よく出来た」映画ではあったけど、心に残るものが
髪結いの亭主」などに比べると、うっすらと少ない。
主人公の女の子が、そこまで魅力的ではないのが、
説得力を欠いている一員かも知れない。あれ、きれいか?
いきなり5年契約とかあり得るか?
それから、いくら毎日「キミは幸せになるんだ」って
言われ続けたからって、ある程度の年までは、
娼婦できている女性が、あの旦那さんから最後まで
離れようとしないのが本当に不思議。
気付くだろう。んで、冷めるでしょ。普通。
あんなにひどい人。拉致までされて。

でも、映像の美しさと、はげ親父を持ってくる
ルコントのセンスはやっぱりいいなあ…と思う。

 ハピネス 森美術館


会社が休みだったので、昼からうち合わせのため
広尾へ。「ペーパー・ムーン」でケーキをむさぼりながら
作品ファイルをぱたぱたと観る。

その後、やっと行けた森美術館へ。
思っていた以上にすごい展覧会だった。
あれなら、一般の人も楽しめるのではないかしら。
と言った工夫があちこちにこらしてあって、
実際に若いカップルが「やだーん、もうー」とか
言いながらルイーズ・ブルジョアなどを観てる姿は
とてもほほえましかった。


ただ、作品の数や作家はまったく文句のつけどころが
ないんだけど、「どうしてこの作家でこの作品?」と
首を傾げてしまうことが何度かあった。
例えば、ディーコンならもっと大ぶりの作品の方が
どう見たって素晴らしいし、ギルバート&ジョージも
パネルを使った作品のが、あの会場にはしっくり来たのでは?
という気がする。
奈良さんのポスターも、ちょっと謎だ…。あれは一体?


個人的には、荒木経惟にしろ杉本博司にしろ、
写真が全体的に好きだった。
目玉の一つである伊藤若沖は良さがまったく分からない。
あと、チャップマン兄弟が入っていないのが不思議。
この顔ぶれならあっても良いのに。
すっごいここのところ、彼らの作品が見たかったので、
それは残念。


彼氏のお母様とお兄様、その子供が東京に
遊びに来たので、みんなでディズニーランドへ行く。
素晴らしい晴天のせいか、連休のせいなのか
ものすごい人手だった。
ディズニーランドと言えば、子供の背が足りなくて
乗り物に乗れない時、「大きくなったら又来てね。
その時は、並ばないで一番に乗れるよ」と書かれた
カードがもらえるのをご存じだろうか。
って、私は知らなかった。それがあれば、まったく
並ばずに乗ることができるのだ。


そのカード3種類(ビックサンダー・スプラッシュ・
スペース各マウンテン)を知人に頂いたので、
かなり助かった。どれも2時間待ち以上だったので、
合計6時間は得したことになる。
その他、いくつかのアトラクションに乗って、
夜はエレクトリカル・パレードの場所取りまでちゃんと
して、最前列で見た。
こんなに気合いを入れてディズニーランドに
取り組んだのは始めて。
一番前で見ると、パレードは意外にもすごく良くて、
圧倒されてしまった。
ディズニーの、あの隙のないサービス精神とか、
スタッフの徹底ぶりとか、本当にすごいなあと改めて
感じた。みんな、誇りを持って仕事をしているのが
伝わってくる。


でも、反面大はしゃぎで堪能することも、なかなか
もうできなかったりするのが正直なところだ。
いくつになっても純粋にディズニーランドを楽しめる人は
もちろんいるのだろうが、いい年した大人の女が
ミッキーの帽子をかぶって嬉しそうにぷーさんと
写真を撮っているのを見ると、
「こんなに純粋にはしゃいでる私って可愛いでしょー♪」
というオーラが全快に出てて、薄ら寒く感じる。


まあ、でも一緒に行った子供が心底楽しそうで、
良かった。パレードの時なんか、熱狂的にキャラクターの
名前を呼んでて、どっかのアイドルの追っかけみたいで
面白かった。
そんなにミッキーとか可愛いかねー?

「ボクの音楽武者修業」 小澤征爾 新潮文庫


彼が24歳でヨーロッパに渡ってから
(なんとスクーター旅行)たくさんの賞を
総ナメにして、ニューヨーク・フィル
副指揮者に就任するまでの3年間のことが
綴られた自叙伝。
なんと言っても、文章からこぼれ落ちる彼の品の良さ、
誠実さ、明るさと若さが、トントン拍子(に見える)サクセスストーリーを嫌みなく読ませてくれる。
若く、健康で、才能にあふれる人の振りまく強烈な
パワーをとても感じた。


兄の結婚式にも仕事で出れず、彼が送る電報に、思わず
ホロリときた。

オデコアネキ トシオアニキ タカサゴヤ イワイノサケ
セイジヒトリノム コンゴモヨロシク ネガイタシ
カイサクオヤジ サクラオフクロ ココロヨリオメデトウ
ナガイキ シテクレ セイジ

そして、彼が久しぶりに、日本に帰国するシーン。
友人達の合唱。「夕焼けこやけ」と「よく訪ねてきて
くれたね」…。


前向きに、強く生きている人が好きだ。
そして、「私はここまで、今の仕事に熱中できている
だろうか」と帰り道、一人つぶやいていた。


最近は、会社のサイトのweb作りに燃えている。


久しぶりに昨日実家に帰ったら、大好きなギャラリーの
方から、副業に協力したい、というはがきが届いていた。
う、嬉しい!!
なので早速仕事の後に寄り、今まで、そこで個展を
してきたアーティストの作品をごっそりと見る。
うわー。もう、めちゃくちゃ役得。よだれが出そう。
本当に、なんてセンスの良いギャラリストなんだろう。
このファイル達は、彼女の生きてきた歴史でもあるのだなあと真剣に思う。
魂があって、強く、そして現在を生きてる作品ばかり。
全体的にお洒落なものが多いのが、とても好ましくて
その内の、今回の趣旨に合うものを9名ほどピックアップして写真をお借りして帰る。

 「コスメティック」 林真理子


anego」が良かったので、続けて読んだ。
これもすごくいい。
そうなんだよなあ、自分が、”仕事と寝られる女”
かどうかって、分からないし決めきれるものでもないし、
いずれ分かるのかも知れないけど、分かったら分かったで
複雑であろうなあ。
全てのことを、要領よく楽しんで、軽やかにこなす
女性が理想だけど、きっと今そう見える女性達も、
水面下で足をバタつかせてるに違いない、と思う。
女である以上、仕事とプライベートの両立、という
問題はずっとついて回るのだろうが、その都度
楽しんで、幸せな選択をして行きたいものだ。


そうつくづく思った。
にしても、こういうの書かせたら、ほんと林真理子
抜群だなあ。